平成31年度村政執行方針

平成31年度の予算等を審議する第1回村議会定例会が3月12日から3月13日までの日程で開催され、その席上菊池村長は新年度に向けた村政執行方針を述べ、主要な施策を明らかにしました。

はじめに

村長
 平成31年第1回定例村議会の開催にあたり、村政執行に対する私の所信と予算編成の概要について申し上げますので、村議会並びに村民皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 私はこの度、村民の皆様のご支持・ご支援を賜りまして、再度、村づくりの重責を担わせて頂くことになりました。
 私は、平成27年2月に村長に就任して以来、住むことに誇りと喜びが実感できる、「村民の夢叶う村づくり」を掲げ、4つの重点施策である定住人口の確保と雇用の創出に「活力ある村づくり」、地域福祉の充実に「支えあう村づくり」、村民が日本一と誇れる「美しい村づくり」、村の未来に向かって「人を育てる村づくり」を進め、この間、国が推進している地方創生事業をはじめ、各種事業を活用しながら、「酪農や林業、商工業など産業の振興」、「医療や福祉、子育て支援、教育環境などの住民生活の充実」、「定住・移住環境や観光推進・村PRなどの交流人口の拡大」等、様々な課題解決に向けた村政運営に努めて来たところであります。
 地方創生の取組みは、息長く続けることが重要であり、平成27年度に策定した総合戦略が平成31年度で終了することを踏まえ、国と同様に総合戦略の総点検を経て、平成31年度に新たに第2期総合戦略を策定し、平成32年度からさらなる輝きを目指し取組んでいく考えであり、本村の振興と村民の幸せな暮らしが出来るよう、全力を尽くしてその使命と負託に応える所存であります。

村の基本方向

村議会議員
 本村の基幹産業である酪農は、昨年4月に1件の農家の離農があったものの、生乳の年間生産量が16,908tで、対前年比0.5%減と、ほぼ前年並みの生産ができたところであります。
 しかしながら、平成30年の気候条件が非常に悪く、収量・栄養価ともに平年を大幅に下回り、今後の生乳生産への影響が心配されることから、国やJAと共同し、村としても代替え粗飼料の購入助成を実施しているところであります。
 こうした現状の中、酪農の振興については、引き続き、草地更新など基盤整備の促進や植生改善、ふん尿対策の取組強化などが重要であり、良質な粗飼料生産によるコスト低減と生産量の増大を図り、経営基盤の強化を基本的方向とし、国の推進している畜産クラスター事業や土地改良事業、家畜ふん尿バイオマス利用に積極的に取り組み、酪農に対する各種対策を引き続き進めるほか、低迷している林業対策として、村有林の計画的な植栽や除・間伐事業を展開していくこととしております。  
 一方、住民生活においては、引き続き高齢者福祉をはじめ、障がい者自立への支援、住環境の整備を行い、住みやすい環境づくりを図ります。
 しかし、それでも本村の人口は、微減を続けていることから、更なる定住人口の確保と高齢者福祉の充実を進めるとともに、延長保育や学童保育そして1歳児保育を継続し、子育て支援センターを充実させると共に、就労対策などを積極的に取り組んで参ります。
 本村の平成31年度予算編成にあたっては、これらの状況を十分認識し、予算編成を行ったところであります。                 

美しく快適で安全なむら

わが村は美しく事業
村づくりのテーマ実現のため、「美しい村づくり条例」に基づく建物の色彩統一制度は、平成29年度に制度を拡充し、上限額の増額や2回目塗装も対象とする他、空家対策として住宅リフォーム補助や建物解体撤去補助制度も加える等、自己負担の軽減を図ってきたところでありますが、今年度も引き続き実施し更なる景観形成を進めて参ります。
 また、町内会や各関係団体、さらに北海道開発局、網走建設管理部とも連携・協働して、「我が村は美しく事業」や「全村一斉清掃」のほか、西興部・上興部両市街地のプランター設置などを引き続き実施するとともに、自然を大切にしながら、花いっぱいの景観づくりを推進し、村に暮らす人、訪れる人が共に心が癒される「美しい村づくり」に努めて参ります。 
 住宅環境の整備としましては、上興部第2団地特目公営住宅1棟3戸の屋根、外壁塗装の実施、興栄団地公営住宅1棟4戸、興栄団地特定公共賃貸住宅1棟4戸の屋上防水改修工事を実施して参ります。
 さらに、持家建設促進のための奨励補助金や、街灯維持費補助金についても、引き続き必要な予算を計上したところでございます。
 道路整備については、橋梁長寿命化補修対策による2橋の補修工事を実施するほか、12橋の橋梁点検を行うこととしております。
 道路維持につきましては、忍路子、札滑入り口に案内標識の設置や村道路面整正、草刈り・小径木除去を実施、冬期間の除排雪業務など迅速な対応に努めて参ります。
 河川については、昨年に引き続き、お茶水の沢川のボックスカルバート改修工事のほか、石灰の沢川土砂撤去工事を実施することとしております。
 安全、安心なむらづくりについては、西興部小学校への非常用発電機の設置をはじめ、IT夢館横に設置している非常用発電機の低騒音化工事、避難所への段ボールベットやイベント用テントの転倒防止のためのウエイトの購入等、防災対策を更に進めると共に防災セミナーを引き続き実施し、村民の防災意識の高揚を図って参ります。
 村民皆様が一丸となって続けております、交通事故死ゼロ記録は現在も全道一位を継続しており、本年9月21日の目標9,000日達成に向けて、一層の交通安全運動に努めて参ります。
 交通手段の確保については、引き続き上興部方面への通院・入浴及び児童生徒などの送迎を実施して参ります。
 また、旧名寄本線代替バスの運行負担金についても、必要額を計上したところであります。
 さらに、オホーツク紋別空港の利用促進を図るため、紋別羽田便を利用された村民及びホテル森夢の宿泊者に、航空運賃の一部を助成する制度を引き続き実施し、村民の負担軽減とホテル森夢の利用促進を図って参ります。
情報通信事業については、これまで整備されたシステムのセキュリティ強化を図りながら有効に活用し、行政情報や地域情報の迅速な提供に努めて参ります。

ともに支えあい、安心して暮らせるむら

村議会議員
 少子高齢化が一層進む中で、高齢者や障がい者に対する支援、子育てへの支援、健康づくり対策など、村民皆様がこの村で安心して生活していくためには、保健・医療及び福祉の充実が不可欠であります。
保健・医療については、疾病の早期発見や、早期治療を目的とする住民検診及び保健師によるきめ細やかな健康相談を充実させ、検診結果に基づいた疾患に対する理解を深めるための健康指導に努めるほか、村民皆さんが生活習慣病への関心を持ち、自らの健康状態を自覚し健康増進に取り組むことができるよう、「ヘルスアップ教室」、「ウォーキング教室」を実施するとともに、村民がホテル森夢で入浴する場合、料金が半額になる「元気回復入浴事業」も引き続き実施し、入浴を含めた健康の増進を図って参ります。
 また、インフルエンザにかかると細菌性肺炎になりやすいことから、65歳以上の高齢者に対する、1回目の肺炎球菌ワクチン接種費用の全額公費負担を引き続き行うとともに、今年から2回目の接種に対しても費用の半額を助成し、負担の軽減を図って参ります。
 新たに風疹、おたふくかぜワクチンについて公費負担を一部行い、感染拡大の防止にも努めて参ります。
 そのほか、細菌性髄膜炎の予防のため0歳から4歳の乳幼児を対象に、ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン接種事業及び、中学1年生から高校3年生までを対象に、子宮頸がん予防ワクチン接種についても全額公費負担していくとともに、修学前の発達支援を行うことを目的に、引き続き5歳児健診も実施して参ります。
 さらに、不妊治療に係る経済的負担の軽減を図り、子どもを産み育てやすい環境づくりのため、治療費の一部を助成する不妊治療費助成事業や産前産後サポート事業として助産師による相談も実施して参ります。
 そのほか、ITによる高齢者見守り緊急通報システムにより、高齢者等の安心・安全に努めるほか、緊急時に重要な医療情報をコンパクトに収納し、患者の救急情報を医療従事者に伝えるための「命のバトン事業」についても引き続き実施して参ります。
 また、介護保険事業においては、村社会福祉協議会がディサービス事業とホームヘルプ事業と併せて実施しており、在宅サービスの一元化により利便性を図っているところでありますが、ディサービス事業については、収入減少により赤字運営となっていることから必要額を補填をして参ります。
 これらの事業に対しては、高齢者の元気な生活を維持するため、ディサービス及びホームヘルパーについて実質的に料金を無料とする「在宅元気生活支援事業」を引き続き実施し、高齢者への除雪サービス事業や、通院費助成、福祉入浴、敬老会執行経費に対しても助成をするほか、社会福祉協議会に対しては、新たに事務職員の費用についても助成を行い、高齢者福祉の充実を図って参ります。
 障がい者福祉については、紋別療育センターの運営に係る費用を負担をするほか、通所する利用者交通費の実費助成を行い、経済的負担の軽減を図ると共に、これまで通り自立支援給付と地域生活支援事業による支援について所要額を計上するほか、清流の里本体増設工事費を補助し、利用者に対する生活環境の充実を図って参ります。
また、にしおこっぺ福祉会で働く、看護職員や介護職員の充実を図るため、奨学金貸付制度及び就職準備資金貸与制度に対し引き続き支援を行います。
 児童、母子福祉については、つくし保育所の保育料を無料化し幼児教育の負担軽減を図るとともに、引き続き保育時間の延長や、1歳児保育、保護者の傷病などによる緊急時の一時預かり制度を引き続き実施して参ります。
 また、子育て支援センター「里住夢」を有効に活用し、子育て支援を行います。
 子供医療費無料化事業については、18歳到達年度の3月31日まで医療費の全額を引き続き助成するとともに、妊婦検診を14回まで無料で受けられるほか、医療機関までの交通費を引き続き助成し、安心して子供を産むことが出来る環境づくりを進めて参ります。
 さらに、エンゼル祝金や紙おむつなどの育児用品購入助成事業及び、村で生まれた赤ちゃんに、木のおもちゃをプレゼントする「夢のおくりもの事業」のほか、3ケ月乳児健診時に絵本をプレゼントする「ブックスタート事業」を引き続き実施するとともに、子育てハンドブックによる出生及び子育てをさらに支援することとしております。
  また、経済的な理由から結婚に踏み出せない人に、新婚生活準備に係る費用の一部を引き続き支援して参ります。
 西興部厚生診療所における診療を円滑に行えるよう、電子カルテ機器の導入やレントゲン装置、分包器の更新、さらに停電時に備え非常用発電機を設置し、ニーズに応じた診療体制整備を図って参ります。

活力と交流のむら

バンパーポール大会
 酪農の振興対策については、平成30年度に事業着手した、道営草地整備事業「はまなす第3地区」が、本年度より本格的工事の実施となり、草地の基盤整備を実施するほか、道営土地改良事業「西興部地区」についても本年度より、上・中藻地区の営農用水整備工事を先行して着手致します。
 また、エゾシカ被害が後を絶たない状況であり、鳥獣被害を防止するため、西興部村鳥獣被害防止対策協議会による電気柵の設置や一斉駆除、食肉などの有効活用や残滓処理などに対して、引き続き支援を行って参ります。
 平成26年度に日本型直接支払制度として法制化された、中山間地域等直接支払交付金事業及び、多面的機能支払交付金事業に継続して取り組み、農業所得を確保し、農業者の経営・生産意欲の向上を図って参ります。
 また、新規就農者をはじめ担い手確保のため、新規就農者支援事業補助や、農業次世代人材投資資金、酪農ヘルパー運営事業への助成、各種制度資金の利子補給などについても引き続き実施して参ります。
 さらに、平成29年度より2ヶ年継続事業で建設して参りました、バイオガスプラントが一部工事を残して3月に完成し、一部農家での運用が開始されておりますが、雪解け早々に残された外構及び農家個別改修工事等を実施し、6月をめどに本格的な運用開始を予定しているところであります。
 このバイオガスプラントで、乳牛のふん尿を発酵させ出来た消化液を、草地の土壌改良剤として、固形分は敷料として利用されるほか、発生したメタンガスを発電会社に売却し、エネルギーの循環を促進して参ります。 
 地球温暖化防止や災害防止などと同時に、森林を守り育てるため、適切な森林整備を推進することが重要でありますが、森林所有者の経営意欲の低下や所有者不明森林の増加などが大きな課題となっております。
 このため、国は、次世代に豊かな森林を引き継いでいくための仕組みとして、森林環境税の創設を決め、平成31年度より、森林整備などに使うことを目的とした「森林環境譲与税」の自治体への譲与が開始されることから、この財源を有効に活用し、森林整備や担い手の確保、木材利用の普及啓発を推進して参ります。
 また、森林所有者の負担軽減を図るため、村独自の「民有林造林事業推進奨励事業」や、「未来につなぐ森づくり事業」を継続して実施し、村有林については、森林経営計画に基づき間伐や下刈り、新植事業など適切な保育管理に努めるほか、林道についても林道草刈・路面正整・小径木除去等適切な維持管理を実施して参ります。
 自然を生かした観光交流の促進については、村内「夢」施設の連携を深めるとともに、ホテル「森夢」については、厳しい経営環境ではありますが、経年劣化による設備等の更新や利用客のニーズに対応した網戸の設置やレストランの一部改修など、利用者が快適な環境で利用できるよう、必要な維持管理に努めて参ります。
 道の駅・フラワーパーク花夢については、必要な維持補修と、フラワーパーク花夢の魅力を引き出すため、新たに樹木を利用した変化のある空間を創出し、来場者の増加に向け努力して参ります。
 森林公園については、古くなった受付小屋の撤去と新しい受付小屋を移動し、電気設備の改修などを行うとともに、各種施設が相当の期間が経過していることから、今後の森林公園の基本構想について具体的な検討を行って参ります。
 興楽園については、鹿による被害防止対策強化のため、金網フェンス設置工事の他、遊歩道等の修景工事を実施し必要な維持管理に努め、正面入口の段差改修や樹名板の設置も行い、利用者の利便向上に努めて参ります。
 商工業の振興については、オホーツク楽器工業の加工機械の更新に支援する他、中小企業の運営資金を支援するための政策預託と、中小企業・商工業者の借入利息や保証料の助成について引き続き実施することとします。
 更に、観光・地域情報の発信強化に努め、観光・特産品などの情報発信を実施するとともに、観光振興による地域経済の好循環や、交流人口の増加による移住促進効果が見込まれるため、移住・マッチング支援事業を北海道と連携して取組み、地域活性化のための人材確保と育成支援を図り、人口減少の鈍化に繋げて参ります。
 また、地域資源を活用した新商品の試作開発・販売実証にも取組み、持続可能な「しごと」づくりを目指し、新たな産業・雇用の創出に取り組んで参ります。
 このため、起業家支援対策として、起業をめざす方や異業種事業を始める事業者について、300万円上限で支援する起業家支援事業を継続すると共に、移住・マッチング支援事業に所要の予算を計上したところであります。

人と文化を育てるむら

村民文化祭
 教育関係予算については、後ほど教育長から「教育行政執行方針」の中で詳しく申し上げますが、教育委員会との協議により策定いたしました「教育大綱」の理念と方針に基づき、教育環境の整備・充実に努めて参ります。 また、法律に基づく「総合教育会議」を開催し、今日的な村の教育課題について協議し、施策に活かして参りたいと考えております。
 さらに、少子化はもちろんのこと、子どもたちを取り巻く環境も、これまで予想もしなかった事件や、事故に巻き込まれるなど、依然として不安な社会環境が続いている中、子供は自分の育つ環境を選ぶことは出来ません。
 このことから村は教育委員会とこれまで以上の連携を図り、安全・安心な地域づくりのために力を尽くすことといたします。 

みんなで創るむら

むら興しまつり
村民自ら考え、自ら行動する自主的なまちづくり活動に対し助成している「西興部村元気なむらづくり応援事業助成制度」の中の「団体活動支援事業」を2ヶ年延長し、加えて「人づくり研修事業」を引き続き実施するなど、自主的な地域づくり活動や、地域内コミュニティ連携強化につながる研修活動に助成し、地域の活性化と自治意識の高揚をさらに図って参ります。
 また、人口の減少や少子高齢化の影響により、地域活動の担い手不足が課題になっていることから、総務省の施策である「地域おこし協力隊制度」を引き続き活用して、都市から人材を採用し、活力維持と魅力の再発見など、新たな展開を期待し、さらには定住定着に結びつく取組を、引き続き進めて参ります。
 また、名寄市、士別市を中心市とする北・北海道中央圏域定住自立圏形成では、引き続き2次救急医療体制やバス路線の維持・確保の他、名寄市立大学との連携、職員研修会の開催などを連携し、安心して暮らせる定住自立圏の形成を図って参ります。
(紙面の都合上、一部省略して掲載しています。)

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