1日目は午後2時半集合の後、今回のメインプログラムであるエゾシカハンティング見学に出かけました。車を走らせシカを見つけ次第、車外から撃つ「流し猟」といわれる方法で猟を行います。車でシカを捜索するため、広範囲にシカを捜索することができ、効率的な猟法とされています。出猟してから間もなく、シカの捕獲に成功し、参加者全員がシカの捕獲に立ち会えることができました。参加者の皆さんは今までたってこちらを見ていたシカが、ライフル銃の発砲音とともに勢いよく走り出し、倒れこむ様子に驚いていました。シカの回収を参加や全員で行い、シカの体温を感じシカの「命」を実感しました。

夜は、アイスキャンドルの準備を行い、ジビエディナーを堪能しました。メニューはしゃぶしゃぶサラダ、ステーキ、オッソブーコ風煮込み、ペンネボロネーゼ、ピラフ、チーズとオリーブ・バケットの前菜の全6種類でした。参加者のほとんどの方はシカ肉を食べた体験はありましたが、完璧な処理をされた臭みのないシカ肉料理に驚き、午後からの一連の捕獲から食まで、「命」のありがたみを感じました。

2日目は早朝、宮の森でバードアンドアニマルウォッチングを行い、かわいい野鳥やシカなどの哺乳類の痕跡、樹木の特徴などを学びました。
その後、解体を行いました。参加者の皆さんも剥皮を行い、捕獲されたシカが食肉に変わっていく様子を見学しました。その後、上興部地区の秋田の沢でストーキング猟見学を行いました。ストーキング猟とは山スキーやスノーシューを履いて山に入り、獲物の痕跡を捜索しながら、シカの捕獲を行う狩猟のスタイルです。残念ながら捕獲することは出来ませんでしたが、シカの痕跡を身近に感じることができました。ランチには特設キッチンを設置し、シカのローストサンドと、ドリップコーヒーを食べました。休憩の後、スノーモービル体験を行いました。参加者の方からは「アラスカみたい」との声もありました。

休憩を挟んで、夕食のスノーバーベキューを行いました。メニューは仔ジカのモモ肉・アバラの骨付きロースト、ハンバーガー、ホットドッグ、コリアンバーベキュー、ダッジオーブンで焼くベアロースト、グリルドポテト、スキレットで作る焼きりんごなど全7種でした。参加者の皆さんにとって、雪の上でのバーベキューは初めての体験でしたが、そのおいしさと料理の温かさを楽しんでいた様子でした。また、ホットワインである「ヴァン・ショー」を飲んで、寒さをしのぎながら極寒体験と星空見学を行いました。

3日目は室内で、酪農学園大学の伊吾田宏正氏からエゾシカを取り巻く現状やシカ肉の魅力などについてお話をしていただきました。その後、シカ革クラフト体験を行いました。ひも状に裁断した革を編み込んでキーホルダーを作り、完成した作品は参加者の皆さんにお土産としてお持ち帰りいただきました。中には早速カバンに付けている方もいらっしゃいました。

今回のツアーでは鹿肉ジビエ料理、ハンティング見学、鹿皮クラフトに加えて、スノーバーベキューやスノーモービル体験など西興部村の自然資源を最大限に活用したプログラムを体験して頂きました。北海道オホーツクにある西興部は、四季折々様々な魅力を見せてくれます。それぞれの季節に対応したプログラムとエゾシカの魅力を今後とも発信していきたいと思っています