西興部村猟区管理協会

第23回(2014年11月)

集合写真
2014年11月22日~24日、【西興部ハンティングスクール】第23回西興部村猟区新人ハンターセミナー<基礎編>を開催し、酪農学園大学の伊吾田宏正氏、森林総合研究所北海道支所の松浦友紀子氏を講師として迎え、12名の参加がありました。参加者の平均年齢は、40.25歳で20代が3名、30代が4名、40代が3名、50代以上が2名で、うち女性は4名でした。若い年代の方々や女性にも狩猟が浸透しつつあるのかもしれません。
例年、基礎編と応用編に分け、年2回実施しているこのセミナーでは、エゾシカの生態・獲物の探し方・銃の取扱い方法・狙点の科学・解体および料理方法など、座学や実習を通して総合的な狩猟技術を学べます。今年度から新たに、村内の射撃場を使用した射撃実習を行いました。

第23回西興部村猟区新人ハンターセミナー開催報告

1日目…

オリエンテーション・射撃実習
初日は午後14時集合の後、オリエンテーションを行った後、今年度から新たに設置された村内の射撃場を利用し射撃実習を行いました。今回の銃所持での参加者は2名で、どちらも散弾銃所持者だったので、1射座のみ50mを2発ずつ交代で利用しました。他の参加者は、初めて発砲音を聞く方が多く、音の大きさに驚いていました。 
    • モデルガンで射撃姿勢の説明

      モデルガンで射撃姿勢の説明

    • 射撃の的
室内講義…「西興部村猟区の取り組み」「流し猟の概要」「狩猟技術」「シカ肉の話」
射撃実習の後は、ホテルへ戻り室内講義を行いました。まず、協会事務局長による「西興部村猟区におけるエゾシカ地域管理の取り組み」「流し猟の概要」について、続いて伊吾田宏正氏から、銃の取り扱いを中心とした準備から発砲までのプロセスをまとめた「成功するエゾシカ猟」、狙点や回収・解体の基本についてまとめた「エゾシカ猟の技術」について、松浦友紀子氏からシカ肉の成分やおいしく食べる方法をまとめた「シカ肉の話」の講義がありました。 
    • 協会事務局長による「西興部村猟区におけるエゾシカ地域管理の取り組み」「流し猟の概要」

      事務局長から「西興部村猟区におけるエゾシカ地域管理の取り組み」「流し猟の概要」

    • 伊吾田宏正氏から「成功するエゾシカ猟」「エゾシカ猟の技術」

      伊吾田宏正氏から「成功するエゾシカ猟」「エゾシカ猟の技術」

    • 松浦氏から「シカ肉の話」

      松浦氏から「シカ肉の話」

2日目…

出猟実習
朝の猟へ

日の出10分前に集合し、朝の猟へ

翌日、6時20分に集合し、3台のガイド車にハンター2名を含む参加者4名が乗り、それぞれの猟場へ向かいました。出猟は、車を走らせシカの探索を行い、発見し次第射手が車から降り発砲する「流し猟」と呼ばれる方法を行っています。西興部村村内を大きく3つに分けた地域にお互いの出猟地域が被らないように廻りました。発砲の機会はあったものの、捕獲には至りませんでした。 
解体(大バラシ・抜骨)
 朝食休憩ののちに解体処理場に移動し、事前に捕獲されたシカの解体(大バラシ・抜骨)を行いました。
    • 剥皮-大バラシ-抜骨を行いました

      参加者の方も剥皮を体験

    • 剥皮-大バラシ-抜骨を行いました。

      背ロースを外しているところ

ビームライフル射撃実習
 その後、昼食休憩ののちに「ビームライフル射撃実習」を行いました。ビームライフルは、光によって的を射る競技で、銃の所持許可がない方でも射撃を体験できる光線銃です。重さはスコープ付のライフル銃程度であり、ボルトを操作しなければ射撃ができない構造のため、ライフル射撃に近い体験ができます。初めに全員でモデルガンを用いて射撃姿勢を確認し、2名ずつビームライフル射撃を体験しました。
    • 全員で射撃姿勢

      モデルガンを用いて射撃姿勢を確認

    • ビームライフル射撃

      ビームライフル射撃

料理実習
続いて「料理実習」を行い、夜の懇親会で試食する、鹿焼肉・カツレツ・ローストの仕込みを行いました。 
    • シカ肉料理の仕込み

      シカ肉料理の仕込み

2回目の出猟実習
14時ごろから日没まで2回目の出猟に出ましたが、捕獲には至りませんでした。
夜は懇親会を行い、料理実習で仕込みを行った料理のほかクマ肉の中華煮込みなどを食べ、参加者同士やスタッフとの交流を深めました。

3日目…

室内講義…「シカの生物学」・内臓摘出の映像・アンケートの記入
 3日目は、松浦友紀子氏から「シカの生物学」についての室内講義があり、内臓摘出の映像を見ました。最後に質疑応答とアンケートへの記入を行い、終了しました。